マレットフィンガー

マレットフィンガーとは

マレットフィンガーは、指の最終関節を伸ばす腱が損傷する(腱性マレット)か腱の付着部が骨折を起こすタイプ(骨性マレット)があります。このどちらも指先が曲がったままになる状態を指します。腱は筋肉と骨をつなぐ役割を持ち、指を伸ばすために重要な働きをしています。この腱が傷ついたり付着部の骨折が起こると、腫れや痛みも伴い指を伸ばす力がなくなり、指先が垂れ下がったままになります。
マレットフィンガーの原因とリスク要因

マレットフィンガーの主な原因は、指先に強い衝撃が加わることです。たとえば、スポーツ中にボールが指先に当たったり、転倒した際に指を突いたりすることがあります。特に野球やバスケットボールなど、手を使うスポーツを行う人はリスクが高くなります。また、日常生活で重い物を持ったり、家具の角に指をぶつけることでも起こることがあります。
症状

マレットフィンガーの症状には、指の最終関節が曲がったまま動かせなくなることや、指先の痛み、腫れが挙げられます。指を伸ばそうとしても自分の意思では動かせないため、物を持つことが難しくなることがあります。また、放置すると指の関節が固まり、治療が困難になることがあります。
柔道整復師による治療法とアプローチ
柔道整復師による治療では、まず指を固定するために装具やプライトンを装着します。装具やプライトンを使用して、腱が回復するまで指が伸展状態で固定されます。通常、固定期間は6〜8週間ですが、症状に応じて調整されます。治療中は定期的に状態をチェックし、適切なリハビリを行います。
また、日常生活での指の使い方や注意点についても指導し、再発防止のアドバイスを行います。
マレットフィンガー後のセルフケアと予防策

マレットフィンガーの治療後は、指の可動域を広げるリハビリが大切です。自宅では、軽いストレッチや指の曲げ伸ばし運動を行い、筋力を回復させます。ただし、無理に動かすと再発のリスクがあるため、柔道整復師の指導のもとで行うことが重要です。また、スポーツ時にはテーピングやサポーターを使用し、指にかかる負担を減らすことが予防につながります。
日常生活でも、衝撃を受けやすい場面では手袋を着用するなどの対策が有効です。