踵骨骨折

踵骨骨折とは?

踵骨(しょうこつ)とは、かかとの骨のことです。この骨が折れてしまうことを踵骨骨折といいます。
踵骨骨折は、高いところから落ちたり、交通事故で足をぶつけたりしたときに起こりやすい怪我です。特に、足の裏全体に強い力が加わったときに、この骨が折れやすくなります。
かかとの骨が折れてしまうと、痛くて歩くのが難しくなり、普段の生活にも支障が出てしまいます。
踵骨骨折の症状と原因
踵骨骨折の症状には、以下のようなものがあります:
1. かかとの痛み
折れた場所に強い痛みが出て、足を動かしたり、体重をかけるとさらに痛くなります。
2. 腫れと内出血
骨が折れると、その周りが大きく腫れて、青あざのように内出血することがよくあります。
3. 歩くのが難しい
かかとの骨は、体重を支える役割があるため、骨折すると痛くて歩けなくなります。無理に歩こうとすると、さらに痛みが強くなることもあります。
4. 靴が履けない
足が腫れて大きくなるので、いつもの靴が履けなくなることもあります。

踵骨骨折の原因は、大きく分けて以下の2つです
1. 高いところから落ちたとき
例えば、はしごや階段から足を滑らせて落ちたりすると、かかとに強い力が加わって骨が折れます。
2. 交通事故
車やバイクの事故で足を強くぶつけたときにも、かかとの骨が折れてしまいます。特に、車の中でブレーキを踏んだ瞬間にかかとに力が集中すると、踵骨骨折が起こりやすいです。
これらの原因に共通するのは「強い力が一瞬でかかること」です。骨が耐えられないほどの力が加わると、簡単に折れてしまいます。
踵骨骨折による後遺症

踵骨骨折は、しっかりと治さないと後遺症が残る可能性があります。普段の生活や仕事に大きな影響を与えることもあるので、注意が必要です。
代表的な後遺症の例
1. 足を動かすと痛みが続く
骨が折れた場所がうまくくっつかなかったり、神経が傷ついてしまうと、歩いたときや足を動かしたときに痛みが残ることがあります。
2. かかとが変形する
折れた骨が正しく治らなかったとき、かかとの形が変わってしまい、歩くたびに痛みや違和感を感じることがあります。
3. 足首の動きが悪くなる
かかとの骨がきちんと治らないと、足首を動かしにくくなり、走ったり、階段を上ったりするときに困ることがあります。また、固定後のリハビリも同様に正しく行わないと可動域が低下し、日常生活に支障が出てきてしまいます。
4. 歩き方が変わる
かかとに痛みが残ったままだと、痛くないように歩こうとして、無意識に歩き方が変わってしまいます。このような歩き方の変化は、足全体に負担をかけるため、他の部分(膝や腰)にも痛みが出ることがあります。
後遺症を防ぐためには、早期の治療とリハビリが大切になります。
踵骨骨折のリハビリとは?
骨がくっついたら終わりではありません。日常生活を不便なく送るためにはリハビリもしっかり行わなければいけません。
リハビリのステップ
1. 最初は足をゆっくり動かすことから始める
最初は、足首や足の指を少しずつ動かすことから始めます。無理に動かすと痛みが強くなるので、痛くない範囲でゆっくり行います。
2. ストレッチで足を柔らかくする
かかとの骨折が治っても、長い間足を動かさなかったために、筋肉が硬くなっていることがあります。ストレッチをすることで、少しずつ筋肉を柔らかくしていきます。
3. 筋力トレーニング
足の筋肉が弱くなっている場合、簡単な筋力トレーニングを行います。これにより、再び体重を支える力をつけていきます。
4. 歩く練習をする
足の動きと筋力が戻ってきたら、ゆっくりと歩く練習を始めます。最初は松葉杖を使ったり、支えを使って歩くことで、足にかかる負担を減らします。痛みがなくなってきたら、少しずつ負担を増やしていきます。
リハビリの期間は、骨折の程度や年齢、体の状態によって異なりますが、数ヶ月から半年ほどかかることもあります。無理せず、少しずつリハビリを進めることが、完全な回復への近道です。