全身ストレッチについて

「全身ストレッチ」とは、身体の広範囲の筋肉や関節を意図的に伸ばす運動のことです。
特定の部位だけでなく、体全体をバランスよくほぐし、柔軟性を高めることを目的としています。
全身ストレッチによって期待できる主な効果は以下の通りです。
- 柔軟性の向上(関節可動域の拡大):筋肉や腱が柔らかくなり、体の動く範囲が広がり、日常動作や運動がスムーズになります。
- 血行促進:筋肉がほぐれることで血流が良くなり、新陳代謝や基礎代謝の向上が期待でき、むくみの解消などにもつながります。
- 疲労回復:血行が良くなることで、筋肉にたまった疲労物質(乳酸など)の排出が促されます。
- 肩こり・腰痛などの軽減・予防:硬くなった筋肉がほぐれ、冷えの軽減や姿勢の改善につながることで、不調の予防や改善が期待できます。
- リラックス効果:ゆっくりとした呼吸に合わせて行うことで、リラックスモードである副交感神経が優位になり、ストレスや緊張の緩和に役立ちます。
一般的に、全身ストレッチは運動前のウォーミングアップや、運動後のクールダウン、またはリラックスや健康維持のために日常的に取り入れられます。無理のない範囲で、反動をつけずにゆっくりと筋肉を伸ばし、呼吸を止めずに行うことがポイントです。
東近江市の上之町整骨院はり灸院での全身ストレッチは、一般的なセルフストレッチとは異なり、主に患者さんの体の状態に合わせて専門家が行う「パートナーストレッチ」が中心となります。
当院での全身ストレッチの主な特徴と目的は以下の通りです。
1. パートナーストレッチ(施術者が行うストレッチ)
当院では、患者さんがベッドに横になった状態で、施術者が関節の動きをサポートしながら筋肉を伸ばしていきます。
- 手技によるアプローチ:
- 深部の筋肉へのアプローチ: 患者さんが自力では伸ばしにくい、体幹に近い深層の筋肉(インナーマッスル)や関節周辺の硬い筋肉にアプローチします。
- 最適な負荷調整: 痛みの出ない「痛気持ち良い」と感じる範囲で、施術者が負荷を調整するため、安全かつ効果的に筋肉を伸ばせます。
- 関節可動域の改善: 特に固まりやすい股関節や肩甲骨などの大きな関節の可動域を広げ、体の動きをスムーズにします。
- 矯正との組み合わせ:
- 手技による筋肉へのアプローチと同時に、骨盤や背骨の歪みを整える「矯正」を組み合わせる整骨院も多く、「ストレッチ矯正」といった形で全身のバランスを根本から改善することを目指します。
2. ストレッチの目的
整骨院で行う全身ストレッチは、単なる柔軟性の向上だけでなく、不調の改善や予防を目的としています。
- 痛みの緩和と根本改善:
- 硬くなった筋肉の緊張を緩和し、血流を促進することで、肩こりや腰痛、関節痛などの不調を改善します。
- 痛みの原因となっている特定の筋肉を特定し、集中的に伸ばすことで、再発防止につなげます。
- 姿勢の改善:
- 体の歪みや偏った筋肉の緊張を解消することで、猫背や反り腰などの不良姿勢を改善し、正しい姿勢を維持しやすい体づくりをサポートします。
- 疲労回復・リラックス:
- 深い呼吸を促しながらゆっくりと筋肉を伸ばすことで、自律神経のバランスを整え、リラックス効果や疲労回復を促します。
3. 使用される可能性のあるツール
整骨院によっては、ストレッチの効果を高めるために以下のようなツールを組み合わせて使用することがあります。
- ポール(ハーフポールなど): 身体の下に置き、体幹の軸を意識させたり、よりリラックスした状態でストレッチを行ったりするために使用されます。
- ストレッチローラー: 筋膜リリースを目的として、特定の筋肉のコリや緊張をほぐすために使用されることがあります。
【注意点】
当院でのストレッチは、患者さんの症状や体の状態(急性期か慢性期か、炎症があるかなど)によって内容やアプローチが異なります。具体的なストレッチ方法やプログラムについては、当院に直接確認するのが確実です。